強いジュニアができる、簡単そうで難しいこと


それは
試合中に戦い方を変えること
です。

先週土曜日まで、クロアチアにジュニア3人を引率して遠征してきました。現地ではテニスキャンプと2大会に参加してきました。そこで印象に残ったのは、本番の試合で強さを発揮するヨーロッパのジュニアの戦い方です。勝つために、試合中に戦い方を変えることができます。これは簡単そうでなかなかできないことです。

試合中に変えてくる①

立ち上がりは、かっこいい攻めのテニスをしてきていましたが、こちらが打点を落として打ってくるタイプで、しかもテニスは自分よりも上手いとわかったら、ゆるいボールでひたすらつなげてくる作戦に変更されました。落とした打点では打ち抜けない遅さと深さで、コントロールしてきます。焦ってライジングでうちに行くとミスしてしまい、こちらはペースをつかむことができません。あえてゆっくり返すと、待ってましたとばかりにエースを取りに来ます。見事にハマって負けてしまいました。

試合中に変えてくる②

テニスのうまさは同じくらいで、相手の方が小柄でボールが軽く、その軽いボールにうまくフォアハンドがひっかからずにミスしていました。そこを見抜かれて途中からはフォアに強くないボールを集められてミスを連発。負けてしまいました。

どちらも、試合中に相手とのやりとりの中で、自分が有利に立つような状況を作り出して勝ちにつなげられました。テニスと言う球技の特徴をよく理解しています。

練習中はというと

その選手たちとは、テニスキャンプでも一緒でしたが、キャンプ中のポイント練習はそれほどうまくないんです。ショートクロスを使ったポイントをやろう!と言ってもそれほどうまく使えません。それなのに本番になると、ペースを変えたり、遅いボールをうまく使ったり、色々と変えてきます。

戦う能力の重要度

テニスの場合、サッカーやバスケと違って、試合の状況を監督が見て、指示を送ると言うことができません。何がおきているのか?自分で俯瞰して感じて、対応して行く必要があります。ヨーロッパの選手が、頭で考えて対応しているかと言うとそんなことはなくて、なんとなく感覚的に気づいて変えているだけだと思います。技術レベルではこちらが勝っているのに、勝敗では逆の結果になってしまう。戦う能力は、球技にとってそれくらい重要度が高いと言うことです。

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